EGTA ストック溶液の調製

本ガイドでは、実験室で使用する所定モル濃度のストック溶液の調製方法を説明します。

ストック溶液調製ガイド — EGTA

EGTA(Ethylene Glycol Tetraacetic Acid)は、遊離Ca2+濃度を制御するために 生化学・細胞生物学実験で使われる高選択的なカルシウムキレート剤です。EGTAはマグネシウムより カルシウムに高い親和性を示すため、カルシウム選択的なキレートが必要な緩衝系で有用です。

化学特性

  • CAS番号:67-42-5
  • 分子式:C14H24N2O10
  • 分子量:380.35 g/mol

溶解性と取り扱い

EGTAは中性水中での溶解性が低く、通常はNaOH添加などのアルカリ条件で完全溶解させます。 実務上は、先にアルカリ側に調整した水へ溶かすか、濃NaOH少量で溶解後に希釈して使います。

  • アルカリ性水溶液では溶けやすく、pHが下がると沈殿が生じる場合があります。
  • 中性pHでは溶解性が低いため、加温や超音波処理で溶解を補助できます。

ストック溶液調製

以下は一般的なモル濃度でEGTAストックを調製する際の参考値です。必要に応じて、実ロットの分子量に合わせて補正してください。

1 mM:1 mgあたり 2.63 mL
5 mM:1 mgあたり 0.53 mL
10 mM:1 mgあたり 0.26 mL

溶解後、必要ならpHを調整し、緩衝液または水で定容します。細胞用途では必要に応じて滅菌ろ過してください。

保存と使用

  • ストック溶液は分注して2〜8°Cで数か月保存できます。
  • 凍結融解の繰り返しは避け、使用直前に作業濃度へ希釈してください。
  • 細胞実験用途では無菌操作とろ過を行い、汚染を防いでください。

用途

EGTAは、生化学アッセイでのカルシウムキレート、カルシウム制御バッファーの作製、細胞生物学研究における 細胞内外Ca2+濃度の調節に広く使用されます。カルシウムに対する高い選択性により、Mgとの選択的分離が必要な系で特に有効です。

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