ストック溶液調製ガイド — DTT(Dithiothreitol)
Dithiothreitol(DTT、Cleland試薬)は、タンパク質生化学で広く使われる還元剤です。 ジスルフィド結合(–S–S–)を還元し、酵素活性の安定化やタンパク質中のチオール基保護に用いられます。 水溶液は酸化を受けやすいため、ストックは新鮮調製が推奨されます。
化学情報
| 名称 | 分子式 | 分子量 | CAS |
|---|---|---|---|
| DTT(DL-Dithiothreitol) | C₄H₁₀O₂S₂ | 154.25 g/mol | 3483-12-3 |
用途
- タンパク質ジスルフィド結合の還元
- 酵素の安定化
- SDS-PAGE / Western blot 用サンプル調製
溶解性と取り扱い
- DTTは白色結晶で、水に高い溶解性を示し、透明溶液を形成します。
- ストックはヌクレアーゼフリー水で調製してください。空気酸化により活性は時間とともに低下します。
- DTT溶液は加熱で分解するため、オートクレーブ滅菌は避けてください。
ストック溶液の調製
1 M DTTストックを調製する場合、必要質量は分子量から以下で計算できます:
必要質量(g)= 分子量 × 体積(L)× 濃度(mol/L)
10 mL の 1 M 溶液:154.25 × 0.010 × 1 = 1.54 g
10 mL の 1 M 溶液:154.25 × 0.010 × 1 = 1.54 g
- DTT粉末 1.54 g を秤量します。
- 清潔なチューブへ移し、ヌクレアーゼフリー水を約8–9 mL加えます。
- 完全に溶解するまで混和します。
- ヌクレアーゼフリー水で最終体積を10 mLに調整します。
- 必要に応じて0.22 µmフィルターで滅菌ろ過します。
- 使い切り量で分注し、−20 °Cで保存します。
保存と安定性
- 固体DTTは乾燥状態で2–8 °C保存すると長期安定性が高まります。
- 溶液ストックは酸化を最小化するため、分注して−20 °C保存が推奨です。
- DTT水溶液は酸化しやすいため、重要実験では作業液を都度新規調製してください。
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