Tris-EDTA(TE)バッファーの調製

本ガイドでは、実験室で使用する所定モル濃度のバッファーの調製方法を説明します。

Tris-EDTA(TE)バッファーはDNA・RNAの保存と安定化に広く使われる緩衝系で、 pHの維持とヌクレアーゼ活性の抑制によって核酸を保護します。

Tris-EDTA(TE)バッファー — 1X作業溶液の組成

名称化学式濃度(1X)CAS
Tris-Cl(pH 7.5 または 8.0)C₄H₁₁NO₃10 mM77-86-1
EDTAC₁₀H₁₆N₂O₈1 mM60-00-4

Tris-EDTAバッファーの用途

Tris-EDTAバッファーはDNA・RNAの保存、希釈、安定化に主に使用されます。Trisが安定したpH環境を維持し、 EDTAがMg²⁺やCa²⁺などの二価金属イオンをキレートしてDNase・RNase活性を抑制します。 TEバッファーは核酸抽出、クローニング、シーケンス、DNAの長期保存などの分子生物学ワークフローで広く使われます。

調製のポイント、滅菌、保存

  • 厳密にはRNAにはpH 7.5、DNAにはpH 8.0が一般的ですが、pH 8.0は両方で概ね安全です。
  • Tris溶液のpHは温度依存のため、必ず室温で調整してください。
  • 緩衝液の安定性を保つため、定期的にpHを確認することを推奨します。
  • 0.2 μmろ過ではDNaseの完全除去・不活化は保証できない点に注意してください。
  • ゲノムDNAやプラスミドDNAは4°Cで短期保存、−20°C〜−80°Cで長期保存可能です。凍結融解の繰り返しは避けてください。
  • EDTA(遊離酸)は溶けにくいため、事前にEDTAストック溶液を作成することを推奨します。
  • 滅菌:オートクレーブ。
  • 保存:室温。
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